旧大木ビル(5階建て)が完成
ー超音波乳化吸引術の導入と眼内レンズの開発ー
1970年以降は白内障手術が大きく進歩しました。
新しい5階建て大木ビルには検査機器も増え、診療所として充実した入院施設が整いました。
1970年代に11mm切開で行われていた白内障手術も1980年頃からは超音波により濁った水晶体を細かく砕き吸引する術式に進歩し、併せて眼鏡の代わりに眼内レンズを挿入することで視力の矯正ができるようになりました。
この傷口が小さく、感染症や乱視になる心配が軽減する術式はさらに進歩し、1980年頃からは、折り畳み式の眼内レンズが開発されました。これにより手術のための切り口は6㎜程度まで小さくなりました。
1992年(平成4年)に白内障の眼内レンズ挿入術が健康保険適用になりました。これは術式の安全が確認されたということを意味しています。多くの眼科医と開発に関わった人々の努力が実りそれまでの患者さんの身体的、心理的、そして経済的負担が減りました。
大木眼科では平成8年に医療法人社団創樹会を設立し、より地域の医療に貢献できるよう体制を整えていきました。術式の変更は、入院期間の短縮につながり、逆に術式に合わせた検査器機の導入も続きました。平成10年以降、手術を受ける患者さんは入院と日帰り、どちらでも選べるようになりましたが、院内では病床数を減らして検査スペースを拡張する傾向になっていきます。そして、平成26年にはすべての手術を日帰りとし、病床数を「0」としました。